犬は年を取ると、人間と同じように認知症になることがあります。
同じ所をグルグルと回り続ける、フラフラと歩くなどの症状が見られた場合は認知症かもしれません。
最終的には寝たきりとなってしまうケースも多いので、日頃からボケ予防を行っておくことが大切です。
日常生活に刺激がなくなるとボケる。
犬は人間と同じで日常生活に刺激がなくなってくると、ボケやすくなります。
そのため散歩コースを変えたり、マッサージによって体に刺激を与えたりすればボケ予防対策として効果的です。
その他に認知症予防となるDHAなどを含む魚を食べさせるといった、食事管理をすることもポイントとなります。
特に認知症となりやすいのは、犬小屋で繋がれている犬と言われています。
なぜなら行動範囲が限られているので思う存分遊ぶことができず、日常生活に刺激が少ないからです。
室内犬はある程度自由に動き回って好きな時に玩具で遊べるため、ストレスが少ない状態となります。
繋がれている犬にとって散歩だけが日常の刺激となるので、あまり歩かなくなっても散歩に行った方がボケの進行を防止できます。
歩くことが困難な場合は毎日決まった時間に、簡単な遊びやスキンシップをとるように心掛けましょう。
仔犬と老犬の多頭飼いがオススメ
他の犬と会う機会が少ない1匹で飼われている犬も刺激がなく、認知症になりやすいです。
金銭的な余裕がある場合は、仔犬と老犬の多頭飼いをすると良いかもしれません。
他の犬と日頃からコミュニケーションをとることで、犬は頭を使います。
散歩で他の犬とじゃれ合うこともボケ予防となりますが、頻繁に接触がない場合は多頭飼いの方が効果は高いです。
仔犬は老犬と違って体力や好奇心があるため、元気いっぱい遊びます。
老犬も仔犬につられて遊べば、活動量を増やすことが可能です。
一緒に遊ばなくても、仔犬の遊んでいる姿を見ているだけでも老犬にとって心の刺激と成り得ます。
祖父母が孫の顔を見て元気になるのと同じです。
仔犬に生活のルールを教えるなど世話をすることも、老犬にとっては頭を使うことに繋がります。
老犬になると体力が低下するため、必然的に飼い主と遊ぶ機会が減ってしまいます。
飼い主に悪気がなくても老犬は「寂しい」と感じるものです。
マイナスの感情は認知症に悪い影響を与えます。
多頭飼いによって仲間ができれば、「寂しい」という感情を取り除くことも可能です。
老犬だけではなく、仔犬にとっても多頭飼いはメリットがあります。
先輩である老犬から人間と暮らす生活のルールなどを教えて貰えるので、家や飼い主に早く馴染むことができます。
早い段階でストレスを軽減できることは、大きなメリットと言えるでしょう。
遊び盛りの仔犬を迎えることで、飼い主も前向きな気持ちになれます。
老犬が寝たきりの状態になっている場合、飼い主の不安な気持ちが老犬に伝わってしまいます。
飼い主が前向きになれば、老犬も元気になるかもしれません。
多頭飼いは老犬・仔犬・飼い主それぞれにメリットのあるボケ予防対策です。
多頭飼いのポイントは、両方に愛情を注ぐこと。
多頭飼いはメリットが豊富ですが、いくつかの注意点があります。
仔犬と老犬を一緒に遊ばせると、当然体力のある仔犬の方が長時間遊べます。
仔犬に合わせて遊び続けると老犬の体に負担を与えてしまうので、老犬の体力を考えて時間や玩具を決めることが大切です。
老犬が疲れてきたら遊びを止め、仔犬が満足していないようなら仔犬だけ別で遊ばせてあげましょう。
仔犬にばかり世話を焼いてしまうと、老犬と飼い主の信頼関係が薄くなってしまうので注意が必要です。
仔犬と老犬の両方に愛情を注ぐことが多頭飼いのポイントとなります。
老犬との信頼関係を保ったまま多頭飼いするからこそ、ボケ防止としての効果を発揮します。
多頭飼いは、老犬との相性が重要
多頭飼いは仔犬と老犬の相性も非常に重要です。
相性が悪いと老犬の心と体に負担を与えることになり、ボケ予防とはなりません。
ポメラニアンはどのような犬種でも仲良くできる温厚なタイプなので、多頭飼いに向いています。
ペットショップでは仔犬と老犬の相性をチェックするのが難しいです。
しかし、保健所や動物愛護団体から捨て犬、または迷子犬を引き取る場合は多くのケースでお試し期間が設けられます。
1週間程度実際に仔犬を自宅へ迎えて、家族や他の犬との相性を確認できる制度です。
ノミや病気が老犬にうつらないように飼い主が努力することは絶対条件ですが、老犬の負担を軽減できる賢い手段となります。
ボケ防止のために多頭飼いを始めるなら保健所の方がペットショップよりもメリットが豊富な場合もあるので、是非検討してみてください。