老犬になってくるとプルプルと震えや痙攣を起こしてしまうこともあります。
何かの病気ではないかと思われる方も多いのではないでしょうか。
老犬が震えてしまうことには何気ないことである場合もあれば、病気の兆候である場合もあります。
いずれにしてもその理由が分かれば安心出来たり、解決してあげることが出来たりする可能性が高いです。
そこで痙攣や震えの原因や対処法を紹介していきます。犬種を問わず共通する内容となっています。
目次
老犬の痙攣・震えの原因① 「筋力の低下による震え」
犬は外で動き回ることを得意としている動物なので筋肉の割合が多くなっていることが多いです。
その筋肉は年齢を重ねるごとに落ちてきてしまい、体が不安定になってしまうことがあります。
その状態になると運動させることも難しくなるので状態を良くすることは困難といえるでしょう。
若いころから運動をたくさんしてきた犬は筋肉が衰えにくく、震えが起こりにくいケースが多いです。
ただ、筋肉の衰えによる痙攣や震えは老化現象であり、大きな病気の兆候ではないので心配はありません。
タンパク質を多く含む食材を餌に混ぜたり、可能な範囲で散歩など運動の機会を取り入れてあげることが重要となります。
脚が以前よりも細くなっている場合は筋肉が減少しているといえるでしょう。
老犬の痙攣・震えの原因②「病気や栄養不足で震える」
体調不良や栄養不足が原因
犬は人間のように体調不良を言葉で伝えることが出来ません。
そのため、体調不良や栄養不足は様子を見て見極める必要があります。
心臓や脊椎の不調があると足を上手く動かせなくなってしまい、痙攣という形で現れることもあります。
この場合は適切な栄養を与えたり、治療を行ったりすることで改善させることが出来ます。
専門的な知識がないと判断をすることが難しいので、動物病院の診察を受けることが大切です。
治療をすることが震えや痙攣への最大の対処法ですが、筋肉の衰えも同時に進んでいた場合は治療しても解決しない可能性があります。
関節などの負傷が原因
関節の負傷など外科的な要因で震えが起こってしまうこともあります。
例えばフローリングは犬の足にとって滑りやすい材質となっており、滑って関節を傷めていると震えが起こる原因にもなります。
そのため、フローリングで犬を飼っている場合は滑りにくいように工夫を行うことが重要となります。
老犬の痙攣・震えの原因③「体温調節が難しくなって震える」
体温調節機能の低下が原因
犬も人間と同じ定温動物なので外気の状態がどうであっても体温を保つようになっています。
しかし、老犬になってくるとその体温調節が苦手になってくることもあります。
そこで筋肉を使って基礎代謝を向上させ、体を温めることがなかなかできなくなってきます。
寒い季節に震えることが多くなった場合は体温調節機能の低下が原因である可能性が高いといえるでしょう。
エアコンを使ってなるべく室温が一定に保たれるようにすることによって、痙攣や震えを止めることが出来ます。
その際には湿度が下がってしまうことを踏まえ、加湿器も併せて使用するとより高い効果を発揮します。
急激な温度変化は危険を伴う
急激な室温変化があると体温調節に支障をきたす恐れがあります。
例えば温かい部屋からいきなり真冬の外に行くのは老犬にとってなかなか危険です。
老犬になった後は真冬の散歩を少し控えるか、徐々に気温に慣らしていくかをすることで対処することが出来ます。
犬は汗をかくことが出来ないので急激に暑い気温の中につれていくのも危険が伴います。
散歩に行く直前は冷房を切っておくなどすると体温調整が上手くいきやすくなります。
老犬の痙攣・震えの原因④「精神面が原因の可能性もある」
犬は恐怖や不安を感じると震えることのある動物です。
これまでと同じような生活をしていたとしても老犬になったことで精神的な不調になっていて、これまで以上に恐怖や不安を感じるというケースも珍しくありません。
老化による視力や聴力の衰えによって、視覚や聴覚的な衝撃に驚きやすくなることも恐怖や不安といった影響を及ぼしています。
この場合は直接的に対処することが出来ず、あくまでなるべく驚かせないように生活を送るしかありません。
安心させてあげられるように世話をすることも大切です。
老犬の痙攣や震えへの原因がわかると対処法も見えてくる
老犬になって痙攣や震えが起こることはある程度仕方がないことでもあります。
しかし、飼い主が工夫をすることによって対処法も見つかる可能性があるので、見過ごさないようにしておきましょう。
若いころから運動する機会を増やし、筋肉量を増やすことが出来れば老犬になった後に震える可能性が低くなります。
痙攣が起こっている原因が分からないという場合は動物病院で診察を受けて、適切な対処が行えるようにすることが大切です。