何で食べないの?老犬がドッグフードを食べない時の対策

老犬ドッグフード食べない 老犬のドッグフード

年を取ると食欲がなくなってしまうのは犬も人間も同じです。

しかしずっと食べずにいると体力が低下し健康が害されてしまいます。

シニア期に入った愛犬がご飯を食べてくれないときは、飼い主の側が対策を取ってあげましょう。フードを変えたり、食事環境を整えるなど、できることはたくさんあります。

また、単なる食欲不振だと決めつけず、その後ろに何か原因が隠されていないか確認することも大切です。食事は健康の基本です。気を配ってあげましょう。

老犬が餌を食べない時は、ドッグフードを変えてみる

高カロリー・消化吸収が良いシニア用ドッグフードを検討

老齢期に入った愛犬がご飯を食べなくなってしまった。

そんなときは一度ドッグフードの種類を変えてみましょう。年を取ると、味覚や嗅覚が衰えてしまうため、これまで美味しく食べていたドッグフードでも魅力を感じなくなってしまうことがあります。

体重が減りやすいハイシニア期の犬には、高カロリーかつ消化吸収がいいシニア用ドッグフードを与えるのもいいでしょう。

ただし頻繁に変えすぎないように心がけることが大切です。犬が「食べずにいたら美味しいご飯にしてもらえる」と覚えてしまうからです。

水分の多いウェットドッグフードがおすすめ

ドッグフードを変えるときは、カリカリのドッグフードよりも水分が多いウェットフードにするのをおすすめします。

年を取った犬は、消化吸収能力だけではなく飲み込む力も衰えがち。固いものよりも水分が多く柔らかいフードの方が、飲み込みやすく消化しやすいのです。

たくさん食べられないのであれば、少量で効率的に栄養を取ることができるフードを選ぶのが大切です。

年齢に応じて必要な栄養素は変化するので、愛犬の年齢に会ったフードを選ぶようにしましょう。

毎日食べているドッグフードに一工夫

ドッグフードをお湯でふやかしてみる

いつも食べているドッグフードに、ひと手間加えて食べやすくするというのも1つの方法です。

まず、一度フードをふやかしてあげてみましょう。いつものフードをお湯で柔らかくして、36度くらいまで冷ましてからあげてみます。

お湯で柔らかくすることで飲み込みやすく、消化しやすくなります。

また、温めることで香りが強くなるので、嗅覚が弱くなった愛犬の食欲を増進させる効果も期待することができるのです。

温かいご飯は内臓を温めることにも繋がるので、特に冬場はおすすめの方法です。

ドッグフードにトッピングや、ふりかけをのせてみる

味覚や嗅覚が衰えがちな老犬。いつものご飯に魅力を感じなくなっている可能性があります。

そんなときは、トッピングやふりかけを利用して食欲増進を促してあげましょう。

最近はフードにかけるタイプのサプリメントなども登場しているので、上手に利用すれば栄養補給も同時に行うことができます。

わざわざ購入しなくても、サツマイモやリンゴといった甘い食べ物をトッピングすることで食いつきがよくなることもあります。

犬は甘味を感じることができるので、フードの美味しさを増すことができるのです。

ただしブドウなど犬に与えてはいけない食材も多いので、野菜や果物をトッピングするときはしっかり確認してから行いましょう。

老犬が食べやすい環境を整えてあげる

食事しやすい環境を整えてあげることも大切です。

例えばお皿の位置。若いときであれば床にお皿を置いてごはんをあげるのは何の問題もないのですが、飲み込む力が衰えた老犬にとって、首を下げて食べる姿勢は負担が大きいため、食事そのものが苦痛になっている可能性があります。

脚付きのフードボウルを使ったり、台の上にお皿を乗せるなどして、愛犬が食事をしやすい環境を整えてあげましょう。

足腰が弱って体勢を維持するのが辛くなっている場合は、滑り止めマットなどを敷いてあげると食事がしやすくなります。

気温も重要です。食事をする場所が暑過ぎたり寒過ぎたりすると、楽しんで食事をすることができません。

快適な温度で食事ができるようにしてあげましょう。

また、一度にあげる量を減らし、食事回数を増やすのもおすすめです。飲み込む力や噛む力、消化能力が衰えていると、一度にたくさん食べると消化が追い付かず体調を崩す原因になることがあります。

一度にたくさん与えず小分けにすると胃腸の負担が減るので、1日の食事量を減らさずに済みます。愛犬の状態を見ながら食事回数を調節してあげましょう。

ドッグフードを食べない原因を考る

食べなくなった理由を「年齢のせい」と決めつけてしまうのは早計です。

食欲不振の影に病気が隠れている場合もあるので、愛犬の様子には気を配る必要があります。

食欲減退を起こす病気には、歯周病などの歯の病気、消化器系の異常、慢性肝炎や慢性腎不全、がんなどがあります。

ストレスで体調を崩しているときも食欲が落ちることが多いです。こうした病気が潜んでいる場合、食欲がなくなるだけではなく「口臭が強い」「下痢や嘔吐」「多飲多尿」といった症状が同時に表れることがあります。

こうした症状が表れている場合は、早めに獣医さんに診察してもらうようにしましょう。

食事で愛犬の健康を守ろう

シニア期に突入すると、犬も人間と同じように食欲がなくなることが多いです。

あまりに食べてくれないと飼い主としても不安になってしまうもの。

食欲がわくようにごはんに工夫をして、楽しく食事ができるように心がけてあげましょう。

ドッグフードをシニア用に切り替えたり、ウェットタイプのものに変えたりするときは、いきなり全部変えてしまうと犬が戸惑って余計に食べなくなってしまう可能性があります。

慣れているごはんに少しずつ混ぜるなど、変え方も工夫する必要があるでしょう。

また、食欲減退の裏に病気が隠れている可能性もあるので、それ以外の症状が表れていないか注意することも必要です。

食事は健康の基礎。年をとっても愛犬が楽しい時間を過ごせるよう、飼い主として気を付けてあげましょう。