犬のおしっこ(尿)が黄色いけど大丈夫?尿が濃い原因を解説

犬のおしっこ 犬の飼い方

日々一緒に暮らしている犬のことですから、体調などの些細な変化から出てくる様々なシグナルがあります。

その中でもわかりやすいものの一つが、尿の色等の変化です。

飼犬の尿に普段とは違った変化があった時に、そこにはどのような意味や問題の可能性があると考えられるのか、そして対応はどうすればいいのかを解説します。

尿から体調を知ることは本当にできるのか

犬は言葉にして辛いことを訴えることはできません。

ですから、飼い主としては辛い時には早く気付いてあげたいですよね。

しかし、専門的知識があるわけでもないから、と諦めてしまっている人もいるかもしれません。そこで注目したいのが尿になります。

自分を例とすれば、運動をした日などに尿の濃さが変わったりといった経験があるのではないでしょうか。

また、健康診断では必ずといっていいほど検尿が行われるのは、そこには内臓器系の情報が多く含まれるからという意味があるのです。

それなら成分分析用の機械が必要なのでは、と思われるかもしれませんが、色や濃さ、匂い等だけでも多くの情報を読み取ることができます。

当然詳しいことが分かるわけではなく、詳細は専門医にお任せすることになりますが、そのためのきっかけとしては十分なものとなります。

犬の尿が黄色いのは正常

まずは、濃さ等は別として色だけを見れば黄色い尿が通常となります。

人の場合であれば、栄養ドリンクを飲んだら色が緑っぽくなることもありますが、犬がそういったものを飲むことはありませんので、色が変化した場合には何か問題が起きた可能性が大きくなります。

多いケースとしては尿の色が赤、もしくはピンクになる場合です。

これは血が混じっておこる色の変化であると考えられますので、泌尿器系の病気にかかっている可能性を示しています。

病気の種類や進行度によって色の濃さが変わってきます。

その辺りについてもチェックしておくことで、獣医師にかかる際に病気の有無や種類の特定がしやすくなりますので、病気があった場合に治療がスムーズになります。

濃い黄色になる場合に考えられる原因は水分量が少ない

尿の色が濃くなる場合の一番の原因は、体内の水分量が少ないために尿が濃縮されるためになります。

長時間の散歩などの運動後には水分量が減ることで、異常が無くても一時的に尿の色が濃くなります。

しかし、水分の摂取量に変化が無いのに濃い色の尿をするようになってそのまま戻らないような場合には病気の可能性が出てきます。

水分の摂取量は餌に含まれるものもありますので、色々なものを与えている場合には分かりづらいかもしれませんが、病気の場合には尿の色以外にも普段と様子が違ったり症状が出たりします。

尿の色に変化があった場合にはそういったところにも注意することで、ただの水分不足との見分けの目安になります。

患部として考えられるのは、主に二つです。

一つ目は体内の毒素を分解する肝臓、もう一つは泌尿器系の中でも膀胱炎です。

尿が濃い黄色なのは肝臓に病気ある場合

尿が濃い黄色の時にかかっている可能性が多い病気には、慢性肝炎と急性肝炎があります。

尿以外に現れる症状には食欲不振が共通の症状として出やすいため、尿の色と一緒に毎日の食事量に注意を払うと発見がしやすくなります。

また、眼の白眼の部分が黄色がかるという症状がでることもあり、重要なサインとなります。

急性肝炎の場合には濃い黄色の尿が病状が進行していることを示している可能性もあります。

定期的な健康診断で多くの場合には発見されますが、病状を長く見逃すと別の病気を併発する可能性がありますので、それらの症状に気付いたら早めに獣医師に相談をすることが必要です。

泌尿器系の病気の場合

腎臓から尿道までに何らかの疾患がある場合です。

細菌への感染によって引き起こされる尿路感染症の中でも、多いのが膀胱炎です。

尿に出る症状には、濃い黄色になる以外には濁った尿が出ることや、色の変化が出るような場合もこちらの病気の疑いが出てきます。

また、尿以外の症状として、こちらも食欲不振を始めとした症状が出ますので、特に食事量についてはどちらの病気でも共通して注意が必要となります。

膀胱炎の場合には、おしっこをしようとしているのに何も出ないことがあるという特徴がありますので、健康状態を見分けるための目安として利用ができます。

まとめ。犬のおしっこが黄色い原因は様々

ここまで紹介した尿からの健康状態の見分け方も、まだごく一部でしかありません。

ですので、尿の変化だけではなく気になることがあれば、健康診断やそれ以外にも獣医師を訪れて相談することが必要です。

専門医からのアドバイスは、犬が何に困っているか等を把握し、長く一緒に生きていくために必ず役に立つものになります。