犬も高齢になってくるとボケる場合があります。
一体どうしてボケるのか、そしてボケないようにするにはどうしたら良いのか、更には、ボケてしまったときにはどのように付き合ってゆけば犬が幸せなのかご紹介してみましょう。
一般的に、犬の平均寿命は10年から13年と言われています。これは、犬種によっても変わってきます。
小型犬・中型犬の場合1歳にて人間の15歳に相当します。
3歳になると人間の28歳に相当し、10歳になると人間の56歳に相当します。
大型犬の場合は、1歳にて人間の12歳相当、3歳にて人間の26歳相当、10歳になると75歳相当になります。
小型犬や中型犬の場合は人間の約4倍、大型犬なら7倍のスピードにて高齢化が進みます。
小型犬や中型犬では約10歳、大型犬であると約7歳、超大型犬では5歳から6歳くらいから、老犬と呼ばれるようになります。
目次
老犬の約60%が認知障害になる可能性がある
人間よりも早いスピードで老化が進むと言われている犬ですが、昔よりは長生きするようになりましたので、ボケである認知障害に悩まされる犬も増え始めています。
11歳を超える老犬の場合は、約60%の犬が認知障害になると言われています。
犬種別でもボケる確率は異なり、日本系統の雑種の場合約40%、柴犬が30%、マルチーズなどの小型犬が約10%です。
日本犬がボケる確率が高くなっていますが、それが食生活のせいなのかなどボケやすい理由は現在不明です。
老犬がボケる理由は?
ここで、犬がボケる理由についてちょっと考えてみましょう。
実は、野良犬などを含めて野生の犬はボケないと言われています。
野生の犬は、自分の身を守るために、鼻や目をフル活用し、毎日緊張感のある生活を送っているためボケにくいと考察されています。
ボケることが死に直結してしまうため、ボケないという考え方もあるようです。
しかし、飼い犬は先に紹介したように高い確率でボケてしまいます。
それは、狩猟や縄張り争いをしなくても生きていけるからです。
他にもボケやすくなってしまう要因として「毎日同じことの繰り返し」、「運動量が少ない」、「飼い主とのスキンシップ不足」、「ストレスを溜め込む」などがあります。
毎日積極的に、散歩に連れて行って、公園のドッグランなどを利用して思いっきり遊んであげればボケることもないかもしれません。
老犬がボケると、夜泣き、徘徊などが飼い主さんを悩ませる
犬はボケたときにはどんな症状になるのでしょうか。
主な症状としては「トイレを失敗する」、「夜泣きをする」、「徘徊する」、「攻撃的になる」などの症状があります。
犬によっては「寝てばかりになる」、「食欲が極端に少なくなったり、増えたりする」、「睡眠障害が発生する」などの症状が出る場合があります。
基本的には、人間の認知症と同じ状態になります。
同じ場所をグルグル回るようになったり、歩いていて壁にぶつかりそうになったりしていたら要注意です。
理論的には老犬になると脳の働きが鈍くなってしまうため、ボケやすくなるのです。
犬が若いうちからボケにくい生活を送ること心がけてあげて、単調な生活にならないようにしてあげることが大切です。
老犬がボケているかのチェック方法
自分の犬がボケていないかどうか時々チェックしてあげることも重要です。
チェック方法としては、食欲・排便状態についてチェックします。
異常に食欲があり、下痢もしない状態は要注意です。
次に、生活リズムを見て昼に寝てばかりで夜に活動的になった場合も注意が必要です。
歩き方を見て自分中心の旋回運動になったり、部屋の直角コーナーを曲がれない時にもボケの可能性があります。
感覚器としては嗅覚のみが異常に敏感になっている場合も注意です。
異常な姿勢で寝ていたり、真夜中から明け方にかけて制止できないほど吠えるようであればボケの可能性があります。
これらの症状がある場合は、獣医さんに見せるのが賢明です。
老犬のボケ防止、症状緩和のためには、体を触るなどのスキンシップが大切
自分の大切な愛犬が、認知症と診断されてしまった場合の付き合い方としては、スキンシップを大切にしてあげましょう。
体を触ってあげたり話しかけてあげることで脳への刺激を与えることができます。
生活リズムも一定に保ってあげることも大切です。
毎日同じ時間に散歩に出かけて犬に刺激を与えてあげましょう。
歩けない場合は日光浴だけでも大丈夫です。
また、認知症ばかりに気を取られないことも大切です。
何もかも認知症のせいにしてしまうと、他の病気を見逃してしまう可能性があります。
犬も高齢化が進む中、飼い犬は高い確率で認知症になります。
しかし、毎日の生活習慣次第で愛犬を認知症になることを防ぐこともできます。
万が一認知症になったとしても、上手な付き合い方がありますので、愛犬と毎日しっかりとスキンシップをして、活動的な生活を送ることで、愛犬に少しでも長生きしてもらいましょう。