愛犬の老いは、長く一緒に暮らしていれば誰にでも必ずやってきます。
人間と同じく愛犬も、年を取ると体力や免疫力が下がり、病気になりやすくなってしまいます。
そのため、必然的に動物病院にかかる頻度も若い頃より多くなりますが、自分で歩けないほど弱ってしまった愛犬、特に体の大きな愛犬を毎回病院まで連れていくのは飼い主さんにとって大変ですし、愛犬自身の通院の負担も大きなものです。
老犬になると動物病院にかかる頻度が増える
そんなとき自宅まで獣医さんに往診に来てもらえたら、どちらにも負担が少なく、さらにこまめな診察を受けられて助かりますよね。
さらに、愛犬の緊急時に来てもらえる獣医さんをあらかじめ知っておけば、飼い主さんは落ち着いて対処することができます。
では、緊急時に愛犬を動物病院に連れていけない場合、獣医さんに往診してもらうにはどうしたらいいでしょうか。
かかりつけの動物病院に往診可能か確認しよう
まずは、かかりつけの動物病院で往診が可能か聞いておきます。
動物病院によっては、スタッフの少なさから往診を行わなかったり、夜間の往診が出来ないところもあるので、その場合は他の動物病院を調べて夜間に往診してくれるところの連絡先を控えておくと安心です。
各地には往診専門の動物病院も存在するので、かかりつけの病院と合わせて利用するのも有効です。
往診してもらえることが分かり、緊急時に動物病院に電話する際は、住所、犬であること、年齢、どんな状態なのかを詳しく伝えます。
かかりつけの動物病院であればその旨と犬の名前、診察券番号を伝えます。
以前診察を受けていれば病院にカルテがあるので、獣医さんも対応がしやすくなります。
さらに、住所だけでなく自宅への道順や家の目印となるものを伝えておくことも大切です。
緊急時で飼い主さんも慌てることと思いますが、愛犬が頼れるのは飼い主さんだけです。
落ち着いて正確に情報を伝えましょう。
なぜなら、獣医さんに早く到着して対応してもらうことは、愛犬の症状を早く和らげるだけでなく、飼い主さんの不安を早く取り除くことに繋がるからです。
慌てそうだと思ったら、あらかじめメモに必要となる事項をまとめておくことも有効です。
診察を受ける準備を整える
獣医さんを待つ間は、診察を受ける用意を整えておきます。
部屋の明るく広い場所にスペースを取り、邪魔なものは片付けます。自宅は動物病院とは違い、愛犬の縄張りです。
いつもは大人しく診察を受けるのに往診になると暴れて逃げてしまうことも考えられるので、ケージに入れるか、リードでつなぐことが必要です。
体が汚れていたら出来るだけきれいにしておくと、獣医さんも診察がしやすくなります。
さらに、自宅での往診で獣医さんが対応できる範囲は限られています。
持参できる医療器具も少なく、簡単な触診や応急処置程度になることが予想されるので、往診の後に病院で詳しい検査や治療を受ける可能性も考えて、飼い主さんがすぐに出掛けられる用意もしておきましょう。
財布や診察券、車での搬送が考えられる際はその準備も必要です。
獣医さんが到着したら、飼い主さんは治療をうける愛犬の傍にいて安心させます。
なぜなら、自宅が縄張りであることに加え、具合の悪い愛犬は気が立っていて治療を受けられる状態にないかもしれないためです。
その時は撫でたり声を掛けてあげる飼い主さんの存在が、動物病院での診察時以上に大切になります。
診察を受ける場所が愛犬の落ち着ける場所であれば、多少でも愛犬にとってストレスが少ないかもしれません。
老犬の年の取り方はそれぞれ。
愛犬が年を取ってきたら、一度かかりつけの獣医さんに相談してみることをおすすめします。
今後の生活の仕方や注意する点、年を取るとどんなことが起きるのかを知ることは、愛犬が快適で暮らしやすくなるだけでなく、老いていく愛犬と日々接する飼い主さんのストレスを軽くすることにも繋がります。
以前に愛犬と暮らしたことのある飼い主さんでも、年の取り方はそれぞれです。
専門家である獣医さんの目から見て今どんな状態か、今度どうしたらいいかアドバイスを受けて、愛犬と一緒に新しい暮らし方を考えていきましょう。