老犬のトリミングには注意が必要!ストレスになるって本当?

老犬のトリミング 老犬の生活

長年一緒に過ごしてきたワンちゃん、歳をとってもキレイにしてあげたいと思うでしょう。

しかし老犬のトリミングには注意が必要なのです。

しっかりと気を付けるべきことを知って、ワンちゃんにとって負担のないトリミングをすることが大切になります。

老犬にとって、トリミングはストレスになる

まず、ワンちゃんにとってトリミングとはかなりのストレスになる、ということを心に留めておいてください。

慣れない場所で待たされて、あまり知らない人に触られるということがストレスですし、シャンプーやカット、爪切りなども体力を消耗させる行為なのです。

若い時には体力があって乗り越えられていたトリミングも、歳をとった老犬には重い負担になります。

トリミングの最中や終わったあとに体調を崩したり、最悪の時には死んでしまうというケースも珍しくはありません。

このような理由から、トリミングサロンによっては老犬のトリミングを行わないという場合もありますし、トリミングの最中に不慮の事故があっても責任は負わない、といったような同意書にサインを求められることもあります。

それだけ、歳をとったワンちゃんにはトリミングは大きな負担なのです。

老犬にとって負担にならないトリミング方法

しかし、大事なワンちゃんですから、汚いままにしたりぼさぼさのままでは可哀想、と思ってしまうでしょう。

そんな時は、できるだけワンちゃんの負担にならないような形でのトリミングを心がけてください。

老犬のトリミングをするにあたってまず大切なことは、トリミングが終わるまで飼い主さんがずっと側についていてやることです。

飼い主さんが側にいてあげることで、ワンちゃんのストレスを少しでも軽減することができます。

また、毎日ワンちゃんを見ている飼い主さんの目から見て、体調が悪そうだなと思ったり、疲れてきているなと思ったら、途中で切り上げるということも出来るでしょう。

万が一のことがあった場合に素早く対応するためには、トリマー任せにせずに飼い主さんがワンちゃんの様子を見ていてあげることが重要です。

歳をとったら、トリミングのお店を固定して、できるだけ慣れた人に任せるということも必要です。

全く知らないとトリマーさんよりはストレスも軽減されるでしょう。

トリミングする内容は、必要最低限に抑える

トリミングのやり方としては、キレイさよりもスピードを重視するようにしてください。

老犬にとって1時間も2時間もかかってカットされるのは体力面での負担が大きすぎます。

老犬の場合は、せっかくトリミングするのだから最大限キレイにと考えずに、最低限の必要なことだけをやってもらうようにした方がいいでしょう。

たとえば、汚れをキレイにしてもらうだけだったり、できるだけ短い時間で済むメニューにするなど工夫が必要です。

自宅で出来ることは、飼い主がしてあげる

また、自分でできることはやってあげて、自分ではできないことだけをトリミングサロンに頼むというのもいいでしょう。

トリミングサロンに任せっきりではなく、自分の手でケアをしてあげる方が、ワンちゃんにとってはストレスになりません。

トリミングサロンは最低限の回数に留めて、シャンプーなどの日常のケアは自分の手で行ってあげてください。

その際に注意することもありますので、紹介します。

老犬をシャンプーする際の注意点

老犬をシャンプーする際にはまず、温度が重要です。

熱いお湯は心臓疾患などを引き起こす恐れがありますから、ぬるめのお湯36度〜38度程度になるようにしましょう。

すすぐ時にも手早くすすいであげることが大切です。

シャワーヘッドを離してお湯をかけるのは、ワンちゃんにとって刺激になり負担となりますから、シャワーヘッドを密着させるようにして素早くすすいであげてください。

あまり時間をかけすぎてしまうと、体力が奪われて元気がなくなってしまいます。

ドライヤーのかけ方にも注意してください。

熱いドライヤーは老犬の体にはよくありません。

できるだけドライヤーの時間が短くなるように、吸水性のいいタオルなどを用意して優しく水気を拭き取りましょう。

十分に水気を吸い取ることができればドライヤーの時間が短縮できますから、ワンちゃんのためにちょっといいタオルを用意してあげてください。

老犬のシャンプーはとにかく優しく手早くを心がけてください。

また、ワンちゃんの体調を見て調子が良さそうな時に行ってあげる、嫌がる場合は無理にシャンプーをしない、などワンちゃんを第一に考えたお手入れが大切です。

日ごろのブラッシングもきちんと行ってください。

ブラッシングを定期的にすることで、血行も良くなりますし毛を清潔に保つことができます。

日ごろから気を付けてお手入れをしていれば、頻繁にトリミングサロンなどに行かなくても、ワンちゃんをキレイに保つことができるでしょう。

老犬ホームに併設されているトリミングサロンを利用する

どうしても安全にトリミングを行ってあげたい、という場合には、老犬ホームなどに併設されたトリミングサロンにお願いするという方法もあります。

老犬や寝たきりのワンちゃんのトリミングに対応していますので、近くにあれば相談してみるといいでしょう。

このように、歳をとったワンちゃんにとってトリミングというものはとても負担がかかるものです。

少しでもストレスや負担を軽減するためには、日ごろからお手入れをしっかりしてトリミングの時間を短くすることが必要になるでしょう。

大事なワンちゃんだからこそいつまでもキレイに整えてあげたいという気持ちもわかりますが、一番大事なのはワンちゃんの身体です。

できるだけ負担にならない形でケアをして、長生きさせてあげてください。